2012年3月31日土曜日

120330 IABP PCPS VV-ECMO

IABP
動脈ラインは左手にいれて鎖骨下動脈のフローを確認する。

PCPS
肺血流があって酸素化能が悪いと脳への酸素化が悪くなるのでパルスオキシメトリーは右手、VV-

ECMO
酸素化された血液が肺を通る。
脳への酸素化はPCPSより有利。
インフルエンザ肺炎

120329 制限輸液

週術期の正しい輸液療法:
制限輸液と非制限輸液 

現在の輸液の考え方 
大手術における輸液管理水分を絞ると急性腎不全が生じると思われがちだが、
生じなかった。

好中球の活性酸素による殺菌 
大量輸液により組織酸素化が改善 という根拠に基づいて

血管外への水分漏出:
健康ボランティアに22ml/kgの水分を投与した場合排泄に2日間かかった。

サードスペースと間質 
サードスペースは存在しないのではないか

間質への水分移動:生理的な水分移動、病的移動

血管内皮の血管壁バリア=glycocalyx
プロテオグリカンと糖蛋白で校正されている
glycocalyxを分解するのは虚血再灌流、プロテアーゼ、
TNFα 心房性ナトリウムペプチド 
輸液過多によって 

anesthesiology 2010 08

120327 シバリング

視床下部で調節されている。

骨格筋をランダムに収縮させる。

交換神経節前ニューロン

自律性体温調節反応
体温調節性末梢血管応答

予防 
NSAIDSの投与速効性は低い
マグネシウムの機序は不明
交感神経抑制
レミフェンタニルがシバリングを助長する。濃度が急激に低下する。退薬症状、麻薬によってサイトカインが抑制されていた後に麻薬を中止した後にサイトカインが急激に上昇して体温調節のセットポイントが大きくずれる

120326 アレルギー

卵、大豆アレルギー:プロポフォール

喘息禁忌の麻酔関連薬物

化粧品かぶれの既往

アナフィラキシーと腹痛

問診:アレルギー疾患を持っている人

120323 術中血糖管理

100-200を目標

1-2時間ごとに測定

術中の極端な低血糖の持続は非可逆的な中枢神経障害

βブロッカー
術前の絶食

高血糖:
白血球の遊走能貪食能低下
免疫グロブリンの補体との結合を阻害
蛋白分解アミノ酸輸送の低下

痛みによる生体反応
カテコラミン、コルチゾール、グルカゴン、成長ホルモン

網膜症:術前の血糖より下げすぎない

自律神経異常:
HbA1cと換気応答との関連
腸管の運動低下:胃内容が停滞しやすい

高血糖による異常蛋白の酸性
結合織の弾性低下
stiff joint syndrome

120322 ビカーボン™

乳酸、酢酸の代謝が障害されている場合に重炭酸が良い

マグネシウムを維持することでシバリングを抑制する

インジケータが青紫から青に変色している時は品質劣化

2012年3月19日月曜日

120315 術前の心理状態による麻酔導入の循環変動への影響

STAI 状態
不安尺度
血圧やプロポフォールによる鎮静はSTAIと関係する。
術後の疼痛感受性はPSQと関連。
強い不安という主観的な感情が増加し刺激に対する神経内分泌や心血管系の反応が増加している。

120319 肥満患者の麻酔II

術前準備:
SASの有無の評価
CPAPやBiPAPによる呼吸運動訓練

待機手術の場合はできるだけ運動する
肺塞栓予防のためも

病的肥満患者のSpO2低下速度は早い
前酸素化:呼吸回路内に際呼吸を作らないために100% 10l以上の酸素ガスが必要である
頭高位:ある程度の呼吸機能の維持と胃内容物の誤嚥防止
肥満患者では血液ガス分配係数の小さいセボフルランが適している

術中呼吸管理、機能的残気量をクロージングキャパシティが上回ると末梢気道が閉塞しやすい

120316 腎循環

各臓器の自己調節能:血圧 脳50-150mmHg 冠動脈60-150mmHg 腎血管80-200mmHg

心拍出量の20%

連続した二つの毛細血管床である糸球体と尿細管周囲

毛細血管の2つの毛細血管があるので虚血に弱い

筋原反射:血管は伸展すると反射的に収縮する
輸入細動脈が収縮するとGFRは減少
腎臓を保護するのは糸球体内圧をあげずに血流を保護するのが理想

尿細管糸球体フィードバック
糸球体圧が上昇する輸入細動脈の血管収縮が起こる
RAA輸入細動脈の低下
尿細管血流低下により輸出細動脈が収縮する

循環血液量が低下した場合
麻酔中は交感神経刺激により腎血管収縮
RAAが活性化され水を保つために尿細管からの水の再吸収が促進される
バソプレシンの遊離による集合管からの水の再吸収促進
ドーパミンはナトリウムの再吸収阻害で尿量を増やすので脱水をマスクする可能性がある

2012年3月12日月曜日

120312 COPDの麻酔

COPD
進行性の気道抵抗の上昇、肺の弾性力の喪失、気管支の閉塞、喘息は可逆性であるので分けて考える

一秒率:FEV1/FVCの分母の肺活量が低くなるので重症度を反映しない
一秒量が1.5以下になると術後合併症が増加する、一秒量を1以上に術前に管理することが重要

血液ガスデータは重症度と相関しない、PaO270未満、PaCO245以上では換気応答が減弱している、CO2ナルコーシスのリスク

禁煙、薬物療法、気道の清浄化、呼吸訓練

手術部位が横隔膜に近いほど術後の呼吸障害大きい、開胸手術は影響が大きい

全身麻酔の影響:すべての全身麻酔薬は呼吸中枢のドライブを抑制、気道の繊毛運動が抑制

区域麻酔、Th10以上の脊椎麻酔、硬膜外麻酔では呼吸筋への影響も

換気は術前のデータを目標にする、正常値にする必要はない、呼吸回数を減らしてI:E=1:3程度にする、呼気時間を十分に確保する

肺血管床が破壊されているので過剰な水分負荷は肺水腫の原因になりうる

2012年3月8日木曜日

120306 輸血副作用

溶血性副作用
遅延型副作用:
血管外溶血、貧血、黄疸、自覚症状がないことが多い、貧血の治療が主体、ヘモジデリン尿など

発熱性非溶血性輸血副作用:
抗白血球抗体が輸血内の白血球に反応しておこっていた

アレルギー性輸血副作用:
患者抗体が血液製剤の血漿蛋白と反応することによって生じる1-3%、IgA欠損症ではリスク高い

GVHD(移植片対宿主病)
通常供血者のリンパ球は、受血者の体内で拒絶反応により増殖することはない
特殊な条件のもとでは拒絶されずに生着してしまう
受血者が免疫不全状態の場合
受血者の供血者のHLAが非常に近似している場合(近親者など)
輸血後の1-2週間、血縁者間の輸血、外科手術、高齢者、初回輸血
発熱,汎血球減少,肝機能障害,紅皮症,下痢等の重篤な症状を来して大部分は早期に死亡

GVHDの防止策 
近親者間の輸血を避ける(現在は近親者間の輸血はほとんど無い)
新鮮血(採取4日)を避ける(現在は日赤の4日以内の供給血はない)
輸血前に、放射線照射(15Gy~)
全血輸血より成分輸血
頻回輸血、大量輸血時には、白血球除去フィルター
白血病など悪性腫瘍患者に行う造血幹細胞移植(骨髄移植)の場合,とくにHLAを適合させるためGVHDは発症することが多い

輸血関連急性肺障害:
患者白血球とドナー血漿中の抗白血球抗体との反応

代謝障害
高カリウム:すぐに赤血球に取り込まれるので一般的には低下する
低カルシウム:クエン酸と結合してイオン化カルシウムが低下する

感染症:
サイトメガロウイルス:未感染者への輸血によって感染が生じるリスクがある(成人の陽性率70%)
エルシニアエンテロコリティカ
血小板ではブドウ球菌

2012年3月3日土曜日

120302 輸液療法

FRACTA JAPAN 12 

不感蒸泄は細胞外液で補う

輸液のゴール:血漿量の維持と浮腫の予防

晶質液は80%が細胞外に、間質の厚が高くなると末梢血管が圧迫されて血流が障害される

リフィリング現象:術後に血管外に漏出した水分が血管内に再度もどってくる

AKI score 術後の腎不全 creの増加I
 0.3増加または1.5倍増加
II2-3倍増加
III3倍以上か透析 

SAFE study 頭部外傷ではアルブミンで悪化する

血液粘脹が下がりすぎると血管が虚脱し血流がなくなる

3H SAHの血管攣縮に対する管理

HES:毛細血管の孔に蓋をして好中球の血管外への遊走を抑える、50ml/kgまで

3号液の使用:低ナトリウム血漿、脳浮腫の原因となる