2016年8月3日水曜日

160803 産科の気道困難症のトレーニング

シナリオ4つをシミュレーショントレーニング
Scenario 1. 児の緊急(臍帯脱出)予想外の挿管困難と換気困難
Scenario 2. 母体の緊急(分娩前大量出血と胎児機能不全)挿管困難、換気可能、母体循環不全
Scenario 3. 児の緊急’(前置血管からの出血)予想外の挿管困難、換気可能
Scenario 4.全身麻酔下の予定帝王切開(脊椎術後で区域麻酔不可能)予想外の挿管困難、換気可能


チェックリストとthe Ottawa Global rating scaledで評価

15項目3段階のチェックリスト

1.挿管失敗を認識
2. マスク換気困難を認識
3. モニターで酸素飽和度と循環の確認い
4.上級者の助けを呼ぶ
5. DAMカートを依頼する
6. 産科医に報告
7. 2回目の気管挿管かLMAを考慮
8. 別の気管挿管の方法を用いたか
9. モニターを見たか、チームで意思疎通をしたか
10. 酸素化が適切か確認
11.換気と酸素化が困難であれば輪状甲状膜穿刺の施行
12. 母児の緊急性があれば帝王切開の考慮:換気が可能であれば確実な気道確保がなくても、換気不能であれば輪状甲状膜穿刺の後、緊急性がなければ母体覚醒
13. 母体循環の管理の適切な手順
14.母体不安定ならば確実な気道確保
15. 適切な気道管理

上級医を呼ぶ、DAMカートを呼ぶ、気管挿管の回数の制限、LMA使用の考慮、分娩後も母体が不安定であれば確実な気道確保を再検討する、などを十分注意する必要がある。


シナリオ4つが勉強になりました。
原文にはSIMMANやHPSで実習するための詳しい条件が掲載されています。
Balki M. Unanticipated difficult airway in obstetric patients: development of a new algorithm for
formative assessment in high-fidelity simulation. Anesthesiology. 2012;117:883-97.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22890116



産科気道困難症の(発表当時の)新しいアルゴリズムも掲載⇔これは今はOAAが最新?
Mushambi MC. Obstetric Anaesthetists' Association; Difficult Airway Society. Obstetric
Anaesthetists' Association and Difficult Airway Society guidelines for the
management of difficult and failed tracheal intubation in obstetrics.
Anaesthesia. 2015;70:1286-306.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26449292





0 件のコメント:

コメントを投稿