宮尾秀樹先生の講演から
抹消循環と代用血漿
動物実験でHESではなく乳酸リンゲルを投与すると余計に血管虚脱する
3日以内に10.5l以上投与したら腸管の吻合部リークが起こった:抹消の浮腫が増強した
外傷性腸管損傷の臨床研究 Schnüriger B. Crystalloids after primary colon resection and anastomosis at initial trauma laparotomy: excessive volumes are associated with anastomotic leakage. J Trauma. 2011;70:603-10.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21610349
血液の粘度が極度に低下すると血管が虚脱して毛細血管の密度が減る
虚血性の低酸素を生じる、乳酸値が上昇してきたら抹消循環不全を念頭に置く
血液さらさらはさらさらすぎるとよくない
第3世代HED
6%HES 130/0.4/9
分子量だいたいアルブミンの2倍の分子量130,000
c置換度 高いほど分解が遅い
C2/C6比 高いほど分解が遅く、粘度が高い
1-3世代の違い置換度
第1世代0.7 第2世代0.5前後 3世代0.4
副作用
血小板の粘着能、凝集能に影響する可能性があるが、凝集能を最も抑制する
ボルベンは血小板凝集抑制作用は生理食塩水と同レベル
ADP依存性血小板抑制もリスク低い
AKI発生率:
投与してもAKIの発症頻度はアルブミンは容量依存的に増加するがボルベンではなし
Van der Linden P. Efficacy and safety of 6% hydroxyethyl starch 130/0.4 (Voluven) for perioperative volume replacement in children undergoing cardiac surgery: a
propensity-matched analysis. Crit Care. 2015 Mar 17;19:87.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4376346/
水分バランスや術中出血量をアルブミンと人工心肺下小児心臓手術症例で第3世代HESを比較
ゼロバランス輸液管理 尿量と不感蒸泄と電解質のみを補充する
体重増加がゼロ
GDFT 術中輸液を一般化せず、患者個別に目標を決めて輸液管理を行うオーダーメード治療
必要に応じて昇圧薬ノノルアドレナリンなどを使用
尿量は0.5ml/kg/hrを維持:クレアチニンを上げない尿量
PPV カットオフ値は13%が多い
カットオフ値を超えた場合輸液を250mlして
ヘッドダウンにすると特異度を調べた
CVP ボリュームの査定になるが、心機能にも影響を受ける
SVVが最も輸液反応性に対する反応性が良い
感度がいいのはSVV
帝王切開の輸液管理
BJA 2014 CAESAR trial
他施設共同無作為化二重盲検試験
低血圧発生、症候性低血圧
臍帯血にはHESは通過しなかった
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