2017年10月23日月曜日

171023 もやもや病の麻酔管理 (研修医の先生のプレゼン)

病態
脳への血流が不足し、代償的に側副血行路

paCO2とCBFの関係
PaCO2 20-80の間で直線的に脳血流増加
普段から異常血管は最大拡張している
正常血管だけが拡張すると盗血現象

どの程度の過換気で虚血症状が発現するか

QA 高血圧に対して降圧薬は何を使いましたか
ランジオロールを第一選択にしましたが、高血圧が続いたのでカルシウムブロッカーを使用した

QA 盗血現象に対して吸入麻酔薬の影響はどう考えますか

2017年10月6日金曜日

171006 全身麻酔がどこまで侵害刺激を遮断しているかのお話 (ベテランの先生の講義)

吸入麻酔薬で麻酔されている際には視床までは刺激が入っている
視床下部からは交感神経反射などはでている
皮質はブロックされている

functional MRI
手術侵襲による侵害受容刺激
交感神経刺激系が賦活されて尿量が減ってナトリウムを貯留された
インスリン抵抗性

1990年代後半
吸入麻酔薬のみを用いた下肢手術の例の動画

2017年9月26日火曜日

170926 Heyde症候群 研修医の先生のプレゼン

Heyde症候群
ASにより後天性のvWDが生じ、消化管出血を合併したもの

下血、血便、鼻出血、紫斑

vWF抗原量・活性の低下

vWFの補充
デスモプレシンの投与

2017年9月23日土曜日

1709 喉頭痙攣 (研修医の先生のプレゼン)

喉頭痙攣
声門閉鎖筋の攣縮のため反射的に声門開大障害をきたした状態をいい、換気困難から窒息状態となる。
日本救急医学会・医学用語解説集

喉頭の繊細な動きに関与する筋肉群が一斉に攣縮を起こす病態であるが、本来は誤嚥を防ぐための迷走神経を介する防御反射である。
唾液、血液、吐物、医療器具、喉頭付近の吸引操作、痛み刺激などいずれも誘引となり、上喉頭神経を介して発生する。
一度起これば声帯、仮声帯、披裂部は正中に固定してしまうため、病態生理学的には上気道完全閉塞の所見を呈する。

メカニズムとして2つの機序
1つ目は、麻酔の鎮静作用により過剰な反射を抑制するシステムが機能しないこと、
2つ目は、手術操作、抜管、気管内吸引などの上喉頭神経への過度の刺激が加えられることである。
発症する主なタイミングは、全身麻酔導入時、声門上器具を用いた麻酔維持期、抜管直後が報告されている。

喉頭痙攣のリスク因子
小児(特に6歳未満)
喫煙患者
気管支喘息患者
最近の上気道感染
ラリンジアルマスク
気管挿管
麻酔導入時、覚醒途中の不用意な吸引操作や喉頭鏡による刺激
手術操作(喉頭や声帯、咽頭に触る手術など)

症状が軽度で部分的な気道の開通がある場合は、強い吸気時の喘鳴が聞こえるので容易に気づく。
しかし、麻酔覚醒直後で、浅い鎮静が残っており、患者が苦しい素振りをみせることなく静かに完全な上気道閉塞に陥っていると、患者の無呼吸に気づかないことがある。
上気道閉塞の初期には、吸気努力に反して鎖骨上や頸部気管周囲が陥没する陥没呼吸が認められる。
上気道閉塞を放置すると低酸素血症が急速に進行し、結果的に心筋虚血や心筋梗塞、脳虚血や脳梗塞など重要臓器に致命的な損傷を与えかねない。

鑑別診断
舌根沈下による気道閉塞⇒声門上の閉塞。吸気時の喘鳴や奇異呼吸を生じる。喉頭展開し、声門部を観察すれば鑑別可能である。
気管支喘息⇒聴診で呼気時の喘鳴聴取。
麻薬による呼吸抑制⇒呼吸努力が認められない。

予防法
セボフルランと比較してデスフルランは気道刺激作用が強いため、緩徐導入など揮発性麻酔薬のみで全身麻酔の導入を行う際は、セボフルランが推奨される。
深麻酔下抜管⇒浅い麻酔状態での気道刺激を避けることができる。抜管時の激しい咳や術創からの出血を軽減できる。
加圧抜管⇒声帯筋群の閉鎖反射を抑制する。

対応
刺激となっている原因を取り除く
下顎拳上法による気道確保
口腔または経鼻エアウェイの挿入
100%酸素で緩やかに陽圧換気
筋弛緩薬(スキサメトニウムやロクロニウム)投与
麻酔を深くして(筋弛緩薬を追加し)再挿管
Laryngospasm notchを指で強く押す(これは最近はあまり論文が出なくなったように思います。)⇒自律神経反射を介して声帯の緊張を緩和する

まれだが怖い手術・麻酔合併症 症例検討 抜管後の低酸素血症
麻酔に伴う喉頭痙攣の予防とその治療
日本救急医学会・医学用語解説集

2017年9月22日金曜日

1708 DAM 気道困難症 (研修医の先生のプレゼン)

挿管困難の予測
・開口困難(2横指以下)
・頸椎可動域制限
・拒舌
・少顎
・門歯の突出、ぐらぐらの歯牙
・短く筋肉質な首
・病的肥満

甲状オトガイ間距離・舌骨オトガイ間距離
 オトガイから甲状軟骨までの距離が6cm(3~4横指)未満
 オトガイから舌骨までの距離が3cm(2横指)未満

気道内圧を増加させることができない場合    
・両手法や他の方法でマスクフィットを改善
・ガスリークを代償するために酸素の定常流量を増加 

気道内圧を適切に増加できる場合 
・経口あるいは経鼻エアウェイを挿入
・両手を用いてtriple airway maneuverを確実に行う
           (頭部後屈、下顎前方移動、開口)       
・逆トレンデレンブルグ体位あるいは半座位とする 
・麻酔器の人工呼吸器を用いて両手マスク換気を
(PEEPを高めに設定し、PIPを制限したPCVモード)
・CPAPまたはPEEPを負荷する
・筋弛緩薬が投与されていなければ投与する     
・筋弛緩薬がすでに投与されていれば回復させる 
・他の麻酔科医の援助を要請する 

意識下挿管
①Full Stomachなら胃管から胃内容を吸引
②まだ投与されていなければH2遮断薬投与
③鎮痛・鎮静:反射が強く十分な展開ができない場合は必要最低限の鎮痛薬・鎮静薬を使用。意識と自発呼吸は残す。
④経口、経鼻とも4%キシロカインでスプレー麻酔
⑤挿管できたらすぐに麻酔薬と筋弛緩薬で就眠

2017年8月6日日曜日

170806 輸液を楽しく (土曜日講義 ベテラン先生の講義)

輸液を負荷する:低血圧
輸液負荷か血管収縮薬か

Pms 平均体血管充満圧、(約10mmHg)
Pmsが上昇すると静脈かん流量が上昇する
静脈かん流、心拍出量、血圧

輸液をすると血圧が上昇する

血液ヘモグロビン値変化によるvolume kinetics analysis
Hahn RG. Volume kinetics for infusion fluids. Anesthesiology. 2010;113:470-81.PMID: 20613481.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20613481
血圧が高い状態で輸液すると血管外に漏出しやすい

スターリングの式
細胞間室の膠質浸透圧
revised グリコカリックス直下の膠質浸透圧

毛細血管圧(Pc)が低い場合は濾過量の主因子はPc
毛細血管圧高いとき 主因子はπc血管外の毛細血管圧

血漿増量効果はPc低いと晶質液≒膠質液

血管緊張と毛細血管圧
毛細血管圧は血管収縮と平行して動かない:血管収縮による毛細血管圧は必ずしも上昇しない

シナリオ
①麻酔導入後の低血圧
血液の体内分布:静脈系に60-70%の血液分布
静脈コンプライアンスは血管収縮と血管拡張ではことなる
麻酔導入後の輸液負荷はあまり意味がない:効果的ではない
昇圧薬の投与

②出血量が増加
HESによる輸液
HESの血漿増量効果は一定ではない
Chappell D. A rational approach to perioperative fluid management. Anesthesiology. 2008;109:723-40. PMID: 18813052.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18813052

スターリングの式の変法からは
毛細血管圧が低下している出血時には輸液は晶質液と膠質液で差がない
毛細血管圧が上昇してきたら膠質液が効果的である

③長時間手術
低血圧
capillary leakage 炎症が起こってくるとグリコカリックスの構造が変化して血管外へ
水分が血管外へ漏出する
ある程度膠質液で容量負荷、昇圧薬の投与
Komori M. Effects of colloid resuscitation on peripheral microcirculation, hemodynamics, and colloidal
osmotic pressure during acute severe hemorrhage in rabbits. Shock. 2005
;23:377-82. PMID: 15803063.

fluid challenge 3ml/kg 5分間
輸液反応性
Mallat J. Decrease in pulse pressure and stroke volume variations after mini-fluid challenge accurately predicts fluid
responsiveness†. Br J Anaesth. 2015;115:449-56. PMID: 26152341.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=26152341

低血圧による診断
3ml/kg (5min)
上昇すれば血管拡張がなく循環血液量減少状態ということ:輸液負荷を続ける
血圧が低下する:血管収縮していて循環血漿量も減っている:輸液負荷続ける
不変:前負荷が増えていない:血管が広がっている場合か高度な炎症があって漏出する場合
血管拡張の場合はフェニレフリンで血圧上昇する
血管透過性亢進している場合はフェニレフリンだけではだめ

絶対的な循環血漿量減少
相対的と絶対的
麻酔、敗血症、炎症性浮腫、出血
相対的な場合には血管収縮薬と輸液

2017年8月3日木曜日

170803 吸入麻酔薬の特性 (ベテラン先生のお話)

MAC セボフルラン 1.71 最近のミラーでは?
血液ガス分配係数 セボフルラン0.69  デスフルラン 0.45
0.7MAC ageにすると術中覚醒しない

MAC ageの求め方
MAC age = MAC40 x 10^(-0.00269x (年齢-40))

MAC = a x 10bx
x = difference in age (in years) from 40
b = -0.00269 (95% confidence limits (CL) -0.0030, -0.0024)
a = MAC at age 40 yr, which, for anaesthetics currently in use clinically, is given by: halothane, 0.75%; isoflurane, 1.17%; enflurane, 1.63%; sevoflurane, 1.80%; desflurane 6.6%; nitrous oxide, 104%; with 95% CL of approximately +/- 7% (+/- 10% for desflurane, +/- 17% for enflurane).
Mapleson WW. Effect of age on MAC in humans: a meta-analysis. Br J Anaesth. 1996 Feb;76(2):179-85. PubMed PMID: 8777094.

実はずいぶん以前に以下のブログに書かれてました。
http://knight1112jp.at.webry.info/201301/article_64.html

年齢と吸入麻酔薬のMACは...

ミラーの麻酔科学より