2012年3月8日木曜日

120306 輸血副作用

溶血性副作用
遅延型副作用:
血管外溶血、貧血、黄疸、自覚症状がないことが多い、貧血の治療が主体、ヘモジデリン尿など

発熱性非溶血性輸血副作用:
抗白血球抗体が輸血内の白血球に反応しておこっていた

アレルギー性輸血副作用:
患者抗体が血液製剤の血漿蛋白と反応することによって生じる1-3%、IgA欠損症ではリスク高い

GVHD(移植片対宿主病)
通常供血者のリンパ球は、受血者の体内で拒絶反応により増殖することはない
特殊な条件のもとでは拒絶されずに生着してしまう
受血者が免疫不全状態の場合
受血者の供血者のHLAが非常に近似している場合(近親者など)
輸血後の1-2週間、血縁者間の輸血、外科手術、高齢者、初回輸血
発熱,汎血球減少,肝機能障害,紅皮症,下痢等の重篤な症状を来して大部分は早期に死亡

GVHDの防止策 
近親者間の輸血を避ける(現在は近親者間の輸血はほとんど無い)
新鮮血(採取4日)を避ける(現在は日赤の4日以内の供給血はない)
輸血前に、放射線照射(15Gy~)
全血輸血より成分輸血
頻回輸血、大量輸血時には、白血球除去フィルター
白血病など悪性腫瘍患者に行う造血幹細胞移植(骨髄移植)の場合,とくにHLAを適合させるためGVHDは発症することが多い

輸血関連急性肺障害:
患者白血球とドナー血漿中の抗白血球抗体との反応

代謝障害
高カリウム:すぐに赤血球に取り込まれるので一般的には低下する
低カルシウム:クエン酸と結合してイオン化カルシウムが低下する

感染症:
サイトメガロウイルス:未感染者への輸血によって感染が生じるリスクがある(成人の陽性率70%)
エルシニアエンテロコリティカ
血小板ではブドウ球菌

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