2017年5月26日金曜日

170526 周術期急性腎障害

周術期急性腎障害 
急性腎障害とは急性の腎機能障害によって腎機能が破綻し、体液の恒常性の維持ができなくなる状態のこと

腎前性、腎性、腎後

入院期間あるいは術後30日といった短期間での様態の悪化が見られる
心臓手術や移植手術などの術後長期死亡率の上昇
慢性的に透析になるリスク

術前リスクファクター
末梢血管障害、術前からの腎機能障害、高齢

予防:血管内容量を適正に保つ、腎灌流圧を適正に保つ、腎毒性のある薬物の使用を避ける

薬物療法:腎血流に対する効果が期待されるもの、ドパミン、ノルエピネフリン、ループ利尿薬、
腎実質に対して効果を期待できるもの:スタチン

ドパミン:低用量ドパミンの腎保護作用は否定的
ノルエピネフリン:血圧を上昇、敗血症性ショック時の腎血流低下に対しては積極的に投与してもよい

スタチン:脂質異常の治療薬、動物実感で虚血再灌流性腎障害による急性尿細管壊死の組織的変化を抑制する、術前での投与を継続してもよいかもしれない

 Skrlin S, Hou V. A review of perioperative statin therapy for noncardiac
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