2017年7月25日火曜日

170725 PONV:Postoperative Nausea and Vomiting (研修医の先生のプレゼン)

術後24時間以内のNausea and/or Vomiting
・術後嘔吐の発生率:約30%
・術後嘔気の発生率:約50%
・高リスク患者におけるPONV発生率:約80%

PONV管理のためのアルゴリズム
 ①PONVリスク因子の評価を行う
 ②PONV発生のベースラインリスクを減少させる
 ③リスクを考慮して、制吐薬を選択する
 ④PONV発生時の制吐薬を選択する

PONV危険因子
患者(成人)要因 (Apfelのスコアリング)
①女性
②非喫煙者
③PONVまたは乗り物酔いの既往
④術後オピオイドの使用     
      + 50歳未満

患者(小児)要因
 小児は成人の2倍の頻度で発生
①3歳以上
②30分以上の手術
③斜視手術
④PONVの家族歴

麻酔要因
①全身麻酔
②揮発性麻酔薬の使用
③揮発麻酔による長時間手術
④ハイリスク患者に対する笑気の使用
⑤術後のオピオイド使用
手術要因
成人:胆嚢摘出術、婦人科処置、腹腔内手術
小児:斜視手術、扁桃摘出術

•麻酔方法
•セロトニン受容体拮抗薬
•デキサメタゾン
•ドロペリドール
•ニューキノロン受容体拮抗薬
•抗コリン薬
•ドパミン受容体拮抗薬
•日本で保険適応がある薬剤
•予防ほどの有効性はない
•セロトニン受容体拮抗薬が最も用いられている
•日本ではメトクロプラミドの使用が多い

予防
麻酔方法
 ①可能な症例は局所麻酔で行う
 ②吸入麻酔
   プロポフォールによるTIVAを行う
 →高リスク群におけるPONV発生率約25%低下
 ③術後のオピオイド使用を最小限に
   ・NSAIDsによる鎮痛
   ・局所麻酔薬のみによる硬膜外麻酔

PONV予防
 - メトクロプラミド
 - プロクロルペラジン
 - ヒドロキシジン

PONV発症してしまったら
予防ほどの有効性はない

セロトニン受容体拮抗薬が最も用いられている
日本ではメトクロプラミドの使用が多い

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